菊岡検校作曲 Composed by Kikuoka Kengyo

 

(演奏 三絃 中井陽子 箏 小野真由美 尺八 善養寺惠介)

 

 

作曲は、江戸時代後期に活躍した菊岡検校、箏の手付けは八重崎検校、作詞は伊勢松坂三井家の竹中墨子といわれております。

 

 御山とは神路山を指し、三重県伊勢市宇治にある地域で、伊勢神宮の内宮から南へ流れる五十鈴川上流域の総称です。歌では、五十鈴川や小田の橋、夫婦岩で有名な二見が浦などなど、伊勢神宮周辺の名勝地を紹介しています。器楽は、前歌-手事-後歌という構成の中でも、手事が、マクラ・手事・中チラシ・本チラシと重ねられ、掛け合いなどの技巧を凝らした京風手事物で、軽妙で賑やかな獅子舞風の曲となっています。三弦は本調子から二上り、高三下り。箏は半雲井調子から平調子、中空調子と変化を見せます。どこをとっても華やかでかつ趣のある曲で、切り取りがたいのですが、今回は、手事の一部を演奏しています。